Java 9以降でJAXBを使用するには、外部JARが必要

[phonypianist]

Java 9で「モジュール」の機能が追加された際に、標準ライブラリからいくつかのモジュールが非推奨となりました。その中に、Java本格入門で紹介しているJAXB（p.262）も含まれています。
そのため、Java 9以降のJDKでは、本書のサンプルはコンパイルエラーとなります。

Java 9以降でJAXBを使用する場合は、依存関係に次の内容を追加する必要があります。

• activation-api
• jaxb-api
• jaxb-core
• jaxb-impl

ここでは、モジュールを追加する場合、jarファイルを直接指定する場合、Mavenを使用する場合（Mavenについては「Chapter 13」を参照）の3種類の方法を記載します。

モジュールを追加する場合（Java 9 / Java 10のみ）

コンパイル時と実行時に、JAXBのモジュール（java.xml.bind）を追加するよう、「--add-modules」オプションを指定します。

javac --add-modules java.xml.bind コンパイル対象Javaファイル
java --add-modules java.xml.bind 実行対象クラス

Eclipseでビルドパスに追加する方法は次の通りです。

1. プロジェクトのプロパティから、「Java Build Path」を開き、「JRE System Library」の中の「Is modular」をダブルクリックします。
   
2. 「Available modules」の中の「java.xml.bind」を選択し、「→」ボタンをクリックして「Explicitly included modules」の中に入れ、「OK」ボタンをクリックします。
   

なお、java.xml.bindモジュールを追加する方法は、Java 9とJava 10でのみ使用可能です。Java 11以降ではjava.xml.bindモジュールがJDKから削除されているため、他の方法を使用してください。

jarファイルを直接指定する場合

上記4つのjarファイルをダウンロードし、クラスパスに追加します。Maven Central Repositoryからダウンロードできます。
https://mvnrepository.com/artifact/javax.activation/javax.activation-api
https://mvnrepository.com/artifact/javax.xml.bind/jaxb-api
https://mvnrepository.com/artifact/com.sun.xml.bind/jaxb-core
https://mvnrepository.com/artifact/com.sun.xml.bind/jaxb-impl

Mavenを使用する場合

pom.xmlに次の内容を追加します。

    <dependency>
      <groupId>javax.activation</groupId>
      <artifactId>javax.activation-api</artifactId>
      <version>1.2.0</version>
    </dependency>
    <dependency>
      <groupId>javax.xml.bind</groupId>
      <artifactId>jaxb-api</artifactId>
      <version>2.4.0-b180830.0359</version>
    </dependency>
    <dependency>
      <groupId>com.sun.xml.bind</groupId>
      <artifactId>jaxb-core</artifactId>
      <version>2.3.0.1</version>
    </dependency>
    <dependency>
      <groupId>com.sun.xml.bind</groupId>
      <artifactId>jaxb-impl</artifactId>
      <version>2.4.0-b180830.0438</version>
    </dependency>

※上記バージョンは、2018/11/12時点の最新バージョンです。