本 issue は、日本の学校教育で用いられている CBT(Computer Based Testing)におけるQTI コンテンツの位置づけを示し、そのアクセシビリティにWCAG JIS の改定がどんな影響を与えるかを整理する。
1. 日本の学校教育における CBT と QTI
日本の小学校・中学校教育における CBT (特に文部科学省のMEXCBT)では、1EdTech(旧 IMS Global)が策定した QTI(Question and Test Interoperability)が、問題・テストの記述形式として用いられている。
QTI は次のような特徴を持つ。
- QTI は HTML 仕様ではない
- QTI はXMLに基づく言語であり、問題文や設問の構造と意味を記述する
- 実行時には、ブラウザ上で Web 技術(HTML / CSS / JavaScript 等)によりレンダリングされる
2. WCAG JIS 改定が日本の学校教育におけるCBT に与える影響
QTI コンテンツは HTML 文書ではないが、ブラウザ上で提供・操作されるウェブコンテンツであり、WCAGの適用範囲にある。すでに、日本の CBT のアクセシビリティの評価や議論の際にWCAG 2.x が参照されているのが実情である。(例:TAO Testing によるアクセシビリティに関する解説を参照。)
小学校・中学校教育においてアクセシビリティは極めて重要であり、これを考慮しないCBT 運用は、障害者差別解消法等との関係で問題となる可能性がある。
3. 縦書きとルビについて
小学校・中学校教育で用いるCBTでは、縦書き・ルビは必須の機能である。制定中の WCAG JIS が 縦書きおよびルビのアクセシビリティに対処しない場合、こうしたCBTにおいて、縦書きとルビに関するアクセシビリティ基準が存在しないことになる。
QTI 独自のアクセシビリティ基準を設けてそこで縦書きおよびルビに対処するという選択肢も理論上は考えられるが、WCAG は HTML に特化した仕様ではなく、QTI にも当然適用できるはずの仕様である。
備考: EPUBの場合もQTIと同様の事情が存在する。さらに言えば、EPUBとQTIで、縦書きおよびルビに関する別仕様を作ると仕様に統一性がなくなり、さらには実装コストの増加にもつながりかねない。
本 issue は、日本の学校教育で用いられている CBT(Computer Based Testing)におけるQTI コンテンツの位置づけを示し、そのアクセシビリティにWCAG JIS の改定がどんな影響を与えるかを整理する。
1. 日本の学校教育における CBT と QTI
日本の小学校・中学校教育における CBT (特に文部科学省のMEXCBT)では、1EdTech(旧 IMS Global)が策定した QTI(Question and Test Interoperability)が、問題・テストの記述形式として用いられている。
QTI は次のような特徴を持つ。
2. WCAG JIS 改定が日本の学校教育におけるCBT に与える影響
QTI コンテンツは HTML 文書ではないが、ブラウザ上で提供・操作されるウェブコンテンツであり、WCAGの適用範囲にある。すでに、日本の CBT のアクセシビリティの評価や議論の際にWCAG 2.x が参照されているのが実情である。(例:TAO Testing によるアクセシビリティに関する解説を参照。)
小学校・中学校教育においてアクセシビリティは極めて重要であり、これを考慮しないCBT 運用は、障害者差別解消法等との関係で問題となる可能性がある。
3. 縦書きとルビについて
小学校・中学校教育で用いるCBTでは、縦書き・ルビは必須の機能である。制定中の WCAG JIS が 縦書きおよびルビのアクセシビリティに対処しない場合、こうしたCBTにおいて、縦書きとルビに関するアクセシビリティ基準が存在しないことになる。
QTI 独自のアクセシビリティ基準を設けてそこで縦書きおよびルビに対処するという選択肢も理論上は考えられるが、WCAG は HTML に特化した仕様ではなく、QTI にも当然適用できるはずの仕様である。
備考: EPUBの場合もQTIと同様の事情が存在する。さらに言えば、EPUBとQTIで、縦書きおよびルビに関する別仕様を作ると仕様に統一性がなくなり、さらには実装コストの増加にもつながりかねない。